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皆様、本日はＳＴＵＤＹ ＳＴＵＤＩＯのホームページをご覧いただき誠にありがとうございます。
本校にて数学の指導を担当しております杉藤と申します。
私はＳＴＵＤＹ ＳＴＵＤＩＯに現役生の頃からいて浪人を経験している唯一のＯＢです。
塾長より、私の受験生だった頃の話をと投稿してほしい言づかり恥ずかしながらお話しできればと思います。
私は最初、ＳＴＵＤＹ ＳＴＵＤＩＯの生徒ではありませんでした。
塾長が家庭教師をしていた時に知人の紹介で指導していただいておりました。
その知人は本校で副塾長をしていた者ですが、非常に仲良くさせていただいておりご縁をいただきました。
高2の5月から受験指導をいただいておりましたが、当時の私はプライドの高い優等生でした。
一般的な問題集であれば解けない問題がなく、塾長が丁寧に解説してくれても「そんなに丁寧にする意味あるの？？」と疑問を持ったり
「たかが問題じゃん。答えが合っていればいいだけ」と自分に驕りがありました。
塾長を紹介してくれた知人は病気で1年程学校に通えておらず授業についていけない劣等生でした。
いつも「どうしてこんな事が出来ないんだろう」と独り言を漏らし相談にのっていましたが、心の中では「こんなのも出来ないの？」と嘲笑していました。
彼は非常に努力家で「何でそんなに勉強頑張るのか」と思っていました。
勉強しなくても何となくで出来てしまう私と、努力を重ねる事で少しずつ成長していく友人。
気が付くと彼は学校内でも上位の成績をとる生徒になっており、最終的に私は抜かれてしまいました。
その時、一瞬ですが「何で俺が…！？」と思いましたが、志望校合格に学校の成績は関係ないと塾長に言われていましたので嫉妬はすぐになくなりました。
そのまま時が過ぎ、センター試験の日を迎えました。
センター試験の結果も私の方が僅かですが上で、自惚れていました。
彼は少し失敗しましたが2次試験の足切には引っかからず、一緒に京大の2次試験を受けました。
そして、彼は合格し私は不合格という結果に。
私はその結果を疑い、自暴自棄になっていました。
「何で俺が？？は？落ちるわけないじゃん。」と。
今考えれば、このように考えていた自分が本当に恥ずかしい。
合格を疑っていない自分は私立大学なんて全く目にかけておらず、私の浪人は決定しました。
塾長から約2年間、受験勉強の方法を教わっていた実績から、浪人生活での勉強は「自分で出来る」という驕りがあり「予備校には通わない」と両親に話していました。
私の将来を危惧した両親は、最後の授業の日に父が塾長に土下座をしました。
その時、私は初めて「なんて未熟者なのだろう」と「悔しくって死んでしまいたい…」と泣いてしまいました。
私の父は外科医で、失敗が許されない世界で日々厳しい生活を送っています。
プライドも父親譲りな所もあり、人に頭を下げるような人ではないと思っていました。
自分の為でもなく、ましてや私の為に誠意を見せる親の背中を見て、私のプライドはボロボロにされました。
その時の言葉も一言一句忘れた事がありません。
「こんな出来損ないの息子に育ててしまい本当に申し訳ない。
私達がきちんと向き合ってこなかったのかもしれない。本当にお恥ずかしい。
ただ、もし人生で一度だけこいつが変われるきっかけがあるとするなら先生と出会えた事だと思うんです。
立派な人間にしてほしいとは言いません。ただ、先生の話を聞かせてあげてください。
ご迷惑かもしれませんが、あと1年だけお願いします」
塾長は快く指導をしていただけました。
正直、授業を受けたというより塾長の人生の話を聞いていました。
不合格になった原因は基礎力の弱さだとご指摘いただき、簡単な事を卒なく出来るように徹底的に鍛えました。
1年って本当に短い。
浪人は現役の時より心の負荷が大きかった。
それは塾長の存在が大きかったからかもしれません。
家族の期待というより迷惑をかけた事を報いたいという想いもありました。
そして、無事合格できました。
現役の時は合格するのが当たり前と考えていたので落ちても苛立ちしか感じませんでした。
浪人生活は今までした事のない勉強をするだけの苦しい生活で、合格はそこから解放された気持ちでした。
何より、自分が尊敬できる恩師と出会えた事が一番嬉しかった。
そして、両親に「おめでとう」と言われた瞬間、全てが報われたと感じました。
そんな私は今、大学院に通いながら講師をしています。
もし、あの時不合格になっていなかったら更に勉強しようなんて思っていなかったかもしれません。
支えてくれる人がいたから自分は今、やりたい事を見つけて毎日が楽しい。
これから受験シーズンに入り緊張の毎日が続きますが、本気で悔しいと思えるくらい頑張れたらそれは成功のような気がします。
悔いが残らないように精一杯頑張ってください。
