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2025年5月29日付の中日新聞のトップ記事は「藤田医科大学 学費30%賃下げ」という内容でした。
これにより、6年間の学費がこれまで3000万円以上かかっていたのが2200万円以内に収まる様になります。
国公立大学では東大を筆頭に年間の学費を69万円程度から89万円程度に賃上げをします。それに対して、私立大学はこれから学費の価格競争が起こってくるかもしれません。
これは本当に良い事なのでしょうか?
一般的な見解からすれば「安くなることは良い事だ」と考えてしまいがちです。
例えば、スパーマーケットで買い物をする時、少しでも安いお店で購入したいと思うものです。
同じ商品を買うのであれば、そのように考えるのは当然ですが、私はそれは加工品のみで生鮮食品はそれに該当しないと思います。
農薬を使った野菜は綺麗に見えますが、人間に害のある食材が多くあります。
有機栽培の野菜は見た目は良くないですが、体に害のない食材として購入できます。
どちらの方が安心できますか?私は有機栽培の食材の方が安心して購入できます。
しかし、有機栽培の野菜は手間がかかる為、料金も通常の1.5倍くらいになっています。
こうなると、「野菜が高い」と思ってしまい、購入するのをためらってしまいます。
塾での教育も生き物ですから、それはスーパーの生鮮食品と同じ事が言えます。
一般的な学習塾はすでに作られたものを販売する、いわば「加工品」を販売しているのと同じなんです。
録画された映像授業や、同じ問題を掲載し続けている既成の塾専用の教材などはそれと同じです。
これだと、サービスは殆ど変わりませんので、価格競争による生徒数獲得が生じてしまいます。
その反面で、当校の様に教育に手間をかけている学習塾も存在しています。
使用する教材を毎年きちんと作成したり、毎月きちんと進捗状況を報告したり、志望校決定の為に大学訪問を実施したり、就職支援をしたり。子供達の為にこれでもかというくらい最善のサービスを提供しています。
このような事を実施しているのに、教育のレベルが低いわけがありません。
クオリティの高い商品を提供しているが故に、その料金も高いものとなります。
つまり、教育にも「値段相応」というものが存在するのです。
私立大学では緻密な教育を行う為に高い学費をご家庭に請求してきました。
これがあったからこそ、高校で部活三昧だった高校生も大学に入ってから学業に励むことで講義についていけるようになっていました。
学費が下がるという事はこれまでと同等のサービスが出来なくなるという事です。
学費が上がるという事はこれまでにサービスを維持するか、もしくはこれまで以上のサービスを提供するという事です。
国公立大では学生の自主性を尊重する傾向が強いですが、私立大はある程度の能力は学校側のサポートで賄う事が出来ます。
もちろん、国公立大へ進学いた方が能力の高い学生が多いため、自分自身も能力が高くなります。
しかし、そこまでの壁は非常に高いのです。
だからこそ、大学受験には費用をかけて、大学では自主性を重んじることを当校では薦めています。
子供達が勉強をしない理由を大人が考えていない場合が多々あります。
それは「勉強するのが当たり前」だった時代を生きてきた名残なのかもそれません。
勉強より楽しい事がある。
勉強を楽しいと思っていない。
勉強をする意味が解らない。
子供達の行動にも理由が必要です。勉強に対する悩み、まずそれを解消してないと子供達は勉強しないでしょう。
しかし、「とにかく勉強して成績を上げてほしい」という親のエゴや学校の成績にしか目を向けず将来に目を向けないからこそ、勉強をどんどん嫌いになっていきます。
これでは、適切なサービスより「少しでも安い学習塾でとりあえず・・・」と考えてしまい、勉強嫌いはどんどん進行していきます。
最終的にしっかりした塾の門を叩く頃には、「勉強しない」が定着してしまい将来が解らなくなってしまうのです。
これが本当の教育なのでしょうか?
値段にはそれ相応の理由があります。
なんの根拠もなく提示された金額を支払うのは止めた方がいいでしょう。
当校では料金の根拠の提示を求められればしっかりご説明する準備をしています。
大学の学費もその使用理由をしっかり明記してあるはずです。
しかしながら、価格が安い学習塾ほど料金の理由をしっかり明記しない場合が多い。
これでは消費者の不安をあおるばかりで、子供達にとって何もいい事がないと思うのです。
大学も学習塾も同じような機関です。
しっかりした教育を行う環境で「勉強⇔研究」に前向きに向き合えるように大人が動いていくべきではないでしょうか。