塾長ブログ

2025年共通テストの概要が発表されました。

皆様、御世話になっております。

STUDY STUDIOの服部です。

先日、6月10日の読売新聞に2025年、つまり現高2生が受験する共通テストの教科概要が発表されました。

大きく変化するのは数学と社会です。

数学は「数学Ⅰ」と「数学Ⅰ・A」と「数学Ⅱ・B・C」に分かれます。

予想としては数学①が「数学Ⅰor数学Ⅰ・A」、数学②が「数学Ⅱ・B・C」となるのではないでしょうか。

数学と同種の単元として「情報」という教科の試験が実装されます。

多くの大学は「数学②or情報」という選択を設けて1次試験を評価するかと思います。

重要なのは「数学Ⅱのみが廃止されるかもしれない」と「数学Cって何??」という事です。

現在の高2生ならわかると思いますが、現高3生とは教科書の内容が異なります。

数学Cには「ベクトル」が掲載されており、かつ現数学Bのベクトルよりも詳しい内容となっていると思います。

現在、教育課程からは除外されている「行列」も線形代数の一種で、つまりはベクトルと同類となります。

行列自体は大学で学ぶ単元ですので入試に復活する事はあまり懸念出来ませんが、それを活用した思考力は要求されそうです。

つまり、「数学②が難しくなる」という当校は考えます。

現行課程の共通テストは開始早々、数学①の急激な難化に受験生は足元を抄われました。

このような状況が2025年の数学②で起こるのではないでしょうか。

代わりに始まる情報は全くの未知数です。

大学入試センターの試験の特徴として、「変更後の初年度は平易、2年目は難化、3年目は標準」という傾向があります。

つまり、2025年の情報は「簡単な問題が出題される??」かもしれないのです。

油断をしてはいけませんが、この予想が当たれば国公立大学としては大きな痛手となります。

特定の学部志望者のみが必要な情報という教科のせいでそれ以外の学部志望者が受験出来なくなる可能性があるからです。

例えば、情報を必須にしてしまうと文系学部や特定の理系学部は将来的に必要とならない知識を身に付けないといけないリスクを伴い

受験生の才能や努力を啄む可能性が考えられます。

よって、履修単位としては「必修」でも、試験科目としては「選択」となるのではないでしょうか。

情報系学部や情報工学科など情報を資本とする学部・学科は必須としそうです。

社会は現在の9科目から11科目に増加します。

増加すると言っても、教科書の内容再編と事実の追記が発生する為に現在の教科書を2分化すると考えた方が適切でしょう。

前回の理科が「物理Ⅰ・Ⅱ」が「物理と物理基礎」に2分化されたのと同じです。

考えられるのは社会に対して「文系の負担が増加、理系の負担が軽減される」という事です。

日本史・世界史が合体して「歴史総合」が基礎知識、専門的な内容として「日本史探究・世界史探究」。

地理・現代社会が合体して「地理総合・歴史総合・公共」

倫理・現代社会が合体して「公共・倫理」

政治経済・現代社会が合体して「公共・政治経済」

というイメージですよね。

簡単に言えば「現代社会が公共となり、歴史以外のすべてに共通単位となる」という事です。

理系学部志望者が選択する地理は3つを全て履修しないといけない、文系学部志志望者の理科のそれと同じです。

文系学部志望者は概ね「物理基礎・化学基礎・生物基礎」を履修しますので、それの社会バージョンです。

「教科が増えて大変!」と思ってしまいそうです。

しかし結局、勉強している受験生が有利になる様に改変されるのです。

この改編によって多くの方は「無駄な事をさせる」や「入試が難しくなる」という声を上げています。

私は同じ意見でもありつつ、同意できない部分も少なからずございます。

最近では私大への推薦入試を活用して「楽な受験」を勧める傾向にあります。

更に、私立大学の学費価格競争も激化しており、「安い学費でいい大学に進学する」とお考えになる方も多いのではないでしょうか。

しかし、価格が安い大学は「競争率が激しい」、つまり合格しにくい大学となってしまいます。

当たり前ですが、国公立大学の推薦入試はまさに「最難関入試」といってもいいでしょう。

今後はその傾向が色濃くなっていくと私は考えます。

これまで「楽な入試」として有名だった推薦入試。今後は「優秀な人間だけが突破する最難関入試」と変貌を遂げるでしょう。

でも、一生に1度の大学進学と考えれば、行きたい大学へ行きたいものです。

そんな未来の受験に対してチャンスをくれるのが2025年の改編ではないでしょうか。

推薦で失敗するのが前提。

大切なのは、その後にチャンスを残して勉強をしてきているのかどうかという事です。

ここに「推薦組と一般組の格差」が無くなるヒントがある様に感じます。

これまで推薦組の学生は大学の授業について行けない、また甘い考えを持っている学生が多く留年率が高い傾向にありました。

学び直しならよいですが、留年はあまり宜しくありません。

それこそ、無駄な1年分の学費が必要ですし、留年した記録は一生残ります。

就職にも影響してしまうので、お子様の将来を考えるならば「大学の授業についていける基礎学力」を高校時代に身に付けるべきなのです。

その事実に対して文部科学省も対策を講じないといけないと10年以上前から考えていた事は事実です。

2006年頃から大学生の学力低下が顕著に表われ、高校の学習内容の復習をしないといけない大学が殆どになってしまいました。

その為、履修速度が著しく低下し、大学院の修士課程まで修了しないと高等教育の基礎を履修出来ないのが現在の日本です。

海外の教育から大きく出遅れている状況です。

それを打破する為には「思考力の強化」と「推薦入試対策」です。

暗記ではなく、自ら考え結論を導く事で個性を育て、自立性を養う事。

今後難化するであろう推薦入試に対して、第2のチャンスを子供達に提供する事。

この考えは実はSTUDY STUDIOと同じなのです。

当校は推薦入試対策を行いません。

何故か?推薦入試は「自己表現の試験」でありまずは個性を育てる事が大切だと思うからです。

だから、私達は入試問題の難しいさと対峙しながら自分らしい考えを導く指導を行っています。

これが入試にける「思考力」となり、大学での「探究心」に変わります。

受験を真剣に考えるのであれば、入試データへの依存や暗記学習のような詰め込み授業ではいけません。

当校のような、子供と受験に真剣に向き合い、考える力を育てる指導が今後の受験や教育には必要です。

国が求めている能力を当校で養う事が良いと、この記事を読み感じました。

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