塾長ブログ

2021年入試、大阪大学の数学を解いてみました!

皆様、お世話になっております。

STUDY STUDIO塾長の服部 智仁です。

さて、前回の阪大英語に続き、阪大数学を解いてみましたの件です。

今年のセットは…なんと!確率が出題されていません!

阪大言えば非常に巧妙な確率の問題を出題する事で有名なのですが、その確率が出題

されていませんでした。

「うぬぬ??」と思い、問題のレベルを確認しました。

その詳細は次の通りです。

まず、今年の問題のセットとレベルの評価をしますね。

第1問…微分(数学Ⅱ・Ⅲ)

第2問…ベクトル(数学B)

第3問…積分(数学Ⅲ)

第4問…積分・整数(数学A・数学Ⅱ)

第5問…微積分(数学Ⅲ)

問題のレベルと解答予想時間は次の通りです。

第1問…標準(レベルB)(解答時間25分)

第2問…標準(レベルB)(解答時間25分)

第3問…やや難(レベルC)(解答時間35分)

第4問…やや難(レベルC)(解答時間30分)

第5問…やや難(レベルC)(解答時間35分)

全体としてはレ10段階評価で6程度dでしょうか。

レベルだけで見ると「出来る問題もありそう…」と思ってしまいます。

しかし、1問1問の内容が非常に思考力を必要とする問題が多いなと

感じました。

まず、第1問。設問は2つありました。

一見、普通の微分のように感じますが、それは(1)のみ。

(2)の方は無方針で解いていても答えにたどり着かない実は厄介な門愛

でした。丁寧かつ迅速な計算力と正確性、また解く前に仮説と構築をいかに

考えられたかが重要な問題でした。

次に第2問。こちらも設問は2つありました。

こちらは空間ベクトルなのですが、問題は平面ベクトルの知識で解ける内容

でした。

しかし、パラメーターが4つ出てくる為、計算力がないとその処理に翻弄され

てしまうのではないでしょうか。

(1)が解けると(2)はとても簡単な問題でした。

ここまでは、かの数学が難しい阪大も「基礎計算力の重要性」を確認してくる

問題を出題してくれます。これは確実に得点しておきたいものです。

厄介なのは第3問からです。

まず、第3問。こちらの設問は3つありました。

(1)は不等式の証明。「(大)-(小)≧0」を証明するために単調増加を示

すのみで、あとは計算力を問う問題でした。

(2)は(1)の延長。定積分をして各辺の値を求めるのみです。

これらは平易で解けないと不合格になってしまうと思います。

問題は(3)。区分求積法の問題ですが、それすら解らない受験生もいたかも

それません。たとえ解っても、そのように示すのか全く解らない。

ある程度は解答し、途中であきらめる事がベストだったのではないでしょうか。

次に第4問。こちらは2つ設問がありました。

こいつは最重要問題。合否を分けた問題だと自負しています。

その理由は、(1)は証明の必要十分性を論証しないといけない点で十分に解答

するのが難しい事、また、(2)は発想力が必要だからです。

普通に解答してしまっては部分点稼ぎで終了してしまうかもです。

これを正解する事が合格への最短距離だったと感じます。

最後に、第5問。こちらは2つ設問がありました。

こいつは(1)から出来ない受験生もいたかもです。

微分してそこから解らない…みたいな。

ですが、頑張って(1)は完答してほしい!

残念ながら、(2)は何言っているのか解らない、それに第1問から解くのがベスト

の今年度のセットでは(2)まで解答出来ない受験生も多いかと思います。

だから、僕は第5問の(2)は「捨て問」だと考えています。

以上から、

・第3問の(3)と第5問の(2)は捨て問。

・第1問と第2問は完答正解したい!

・第4問に時間を沢山割り当てて一生懸命考えるべき。

という感想です。

例年は60%得点するのはとにかく困難な問題のセットですが、今年はなんと65%くらい

は得点できたのではないかなと感じたと思います。

なんだか…2019年・2020年の京大の入試問題みたいですね…。

その年の京大を受験した受験生は「なんか数学簡単だった!」と感じ、2日目愕然として

のではないでしょうか?

2021年の阪大はその兆候がありました。

英語同様、「採れる所で確実に採る!」、そしてそのパワーは「基礎力の徹底にある」事

を感じるセットですね。

詳しい解説は当校校内生に動画で公開しております。

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